勤怠管理システムとタブレット

最近はiPadを業務で利用したいと考える企業が増えています。

特にサービスの現場では、よく聞きます。

理由は、場所をとらないこと。PCの操作を教えなくともスマホが使える今どきの子ならすぐに使いこなせること等があげられます。

コストという点では、PCもiPadもそれほど差がないので理由に上がることは少なくなったと感じています。

システム屋をやっていると、仕事でPCを使うことが当たり前になっているので、PCの基本操作を教育することがサービス業にとっては負担になっているという視点に気づきませんでした。

確かに、デジタルネイティブ世代の若い子には、スマホとタブレットは持っているけど、PCは持っていないという人が増えていることも事実としてありますので、PCの使い勝手はシステム屋としては、今後重要な課題になっていくことは間違いないでしょう。

現実問題として全てのシステムにおいてPCからタブレットに完全には置き換わらない

タブレットで何でもできてしまうことが可能でであれば、PCが衰退しても問題ないのですが、現実はそうもいきません。

タブレットに全てのシステムを置き換えることは、ほぼ不可能と言っても過言ではありません。もともとiPadも全てをPCにかわってできるようになることを想定して作られた製品でもないです。

特に入力業務においては、タブレットは手数が増える、キーボードが画面を隠すことで表示領域が狭いなどの理由でタブレットの利用は向いていません。

操作の手数がPCよりも多い上、物理キーボードに比べタイピングのスピードが落ちるため、処理スピードを求められる業務にはむいていません。

さらに、タブレットはシングルタスクしか画面上に表示できません。
複数のアプリを並べて画面表示することはできないのです。

その点、PCはこれが可能であり、人によっては業務効率に大きく影響がでる部分でもあります。

その他にも、iPadはファイル保存をできない、または取り出せないという点も大きな要因といえます。

打刻データや勤務時間の集計データを取り出したくても、iPadのアプリではCSVファイルを出力することはできません。CSVファイルを生成してメールに添付することもできません。OSの仕様上、メールに添付を許されているのは写真だけだからです。

アプリであっても、ブラウザ上のWEBシステムであっても、CSVデータを生成したところでiPadから取り出す方法がない以上、結局はPCを使うことになります。

勤怠管理システムとタブレット

最近は勤怠管理システムでタブレットに対応している製品は数多くあります。

しかし、全ての業務をタブレットで可能かといえば、そうでない製品が殆どです。

タイムレコーダー画面はタブレットでも十分なのですが、管理画面はPCのほうが使い勝手は良いため、管理画面の動作環境はPCに限定しているシステムが多いです。

結局、タブレットとPCを使い分けることになるのは間違いありません。

タブレットしか予算を取っていないと、あとで困るのでご注意ください。

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