勤怠管理システムを開発する会社は多い?勤怠管理システムを作るときの注意点
勤怠管理システムを受託で開発でした実績があるシステム会社というのは、日本にはけっこう多いです。
また、自社で使うために勤怠管理システムを開発したという会社もよくあります。
作ったことがあるなら、開発委託しても大丈夫だよねと単純にいかないのでご注意を。
「開発したことがあります」と言っているだけなので、クライアントが喜んだ使い勝手の良い勤怠管理システムを作ったとは言っているわけではありません。
いまどきフルスクラッチで勤怠管理システムを受託開発するケースはずいぶん少なくなりましたが、もし自社用のオリジナル勤怠管理システムを開発しようなんてお考えでしたら、考え直すことをお勧めします。
結構、大変なんですよ勤怠管理システムをきっちり作るのは。
法律通りに作ろうとするだけでも、計算ロジックを正しく理解するのに苦労します。
計算ロジックの確認を怠ると、出来上がってから計算が合わないってことになっても、仕様変更として修正に多額の開発費用が加算されたりするのは、よくあることです。
度重なる仕様変更で足が出た開発費をゴリ押ししてベンダーに泣いてもらったところで、保守とかその後のお付き合いは切れないのですから、ベンダーにとってはどこで回収するかという問題だけの話です。
ベンダーに愛想をつかされたら危険です。別の会社が作ったプログラムをお守りをしてくれる開発会社なんて探しても見つからないはずだからです。
どうしてもパッケージで運用がフィットしないということであれば仕方がないのですが、運用そのものを見直すとか可能な限り検討してみてください。変えるなんて無理だと思っていたことも、意外に変えるのはたいしたことなかったりします。
今どきの勤怠管理のパッケージシステム・クラウドサービスはけっこう汎用性が高いです。多くの企業で使われているということは、それだけノウハウを持っているということでもあります。
パッケージで対応できない場合、なぜパッケージで対応できない勤怠管理ルールで運用しているのかを疑ったほうがよいことも多いと思われます。
時代の変化がスピード化している現在においては、ソフトウェアを5年償却することがリスクを抱えることになってきました。
クラウドのパッケージだと30万/月で5年使うと1800万円にもなり、自社開発したら1000万で済んだから、800万もコスト削減につながったとはならないですから。
自社開発する際は、SIerへの保守コストも計算しなければなりません。また、保守では対応してくれないプログラム改修のコストも見積もる必要があります。
プログラム改修は、法律の改正や、OSやブラウザのバージョンアップへの対応などがあります。保守契約の範囲にはこれらは大概含まれません。これを対応範囲に加えたら開発会社は経営が成り立ちません。
また、会社が順調に成長したらサーバーの増強も必要になります。会社の規模が大きくなればアプリケーションの仕様そのものがフィットしなくなることも良くあります。
月額利用料形式のクラウドのサービスの場合、OSやブラウザのバージョンアップ対応はもちろん、法改正にも追加料金なしで対応してくれるところは多いようです。
そうなると、なんだかんだで自社開発してもクラウドのシステムを使ったときとコストはそれほど変わらなかったりします。
むしろ、いつでも利用をやめることができるクラウドサービスのほうが、万が一運用にのらず失敗しても傷が浅く済むことになります。
それでも作ってみますか?勤怠管理システムを。
正直申し上げるとPochikinは勤怠管理システムのカテゴリーからは少し外れるかもしれません。
タイムレコーダーとしての打刻機能のみに特化したシステムであり、一切の勤務時間計算を行っていないからです。
Excelで集計することで、システム化と手作業の真ん中をコンセプトに、中小企業の業務効率化のお手伝いを目指しております。
システム導入に慣れていない中小企業においては、自社のシステムとして必要な要件を把握できていないことも多く、Pochikinのような簡易なシステムを導入してみることで、システム導入の練習台にしていただければ幸いです。